フミヤス・サンタゲバラ クラブ

人間と世界を動かしている秘密と真相を勝手に書いていきます。 このブログには実在の政財界のフィクサー、実力者、著名な実業家、メスネコなどが登場します。

分断の時代を生きる(11)米中首脳会談の裏側

 

 

 

 (夕食会で余裕でおどけるトランプ大統領

 

 

昨日まで(6日、7日)のトランプ大統領習近平主席の首脳会談は、盛り上がりが尻すぼみに終わって、マスコミの記者諸君は肩透かしを食らったようだ(笑)

 

 

 

結果として、北朝鮮問題は、

 

トランプ大統領は、習近平主席に北朝鮮の核ミサイルの暴走を阻止するように促した。

 

さらに、中国が行動しないならアメリカが単独で北朝鮮に対応する用意があると表明した。

 
と、報道された。

 

 

 

しかしその裏側の真相は報道のニュアンスとはまったく違う。

 

 

 

そもそも習近平には北朝鮮と話をつける力がない。

 
トランプ政権はそれを知っていて、それじゃ代わりにやってやるよ、と言っているのだ。

 

 

 

と言うと、みなさんは「えっ!?」と驚かれるかも知れない。

 

 

なぜあの強大な中国の習近平主席があんな北朝鮮のあんちゃんと話をつけられないのか?
 

 

 

答えは、

 

20年以上にわたって中国を支配してきた江沢民派の張徳江全国人民代表大会常務委員長)が北朝鮮を掌握しているからだ。

 

もう少し説明を加えると、江沢民派の張徳江が支配する中国北部戦区(旧満州の中国軍)が北朝鮮を傘下におさめているからだ。

 

張徳江は中国の現政権で習近平李克強(首相)に次いで序列3位、江沢民派のエースである。

 

 

 

中国軍(人民解放軍)というのは創設のときから地方軍閥の連合体にすぎない。毛沢東蒋介石との闘いではどっちが多くの軍閥を味方につけるかで勝負が決まったから、両方とも軍閥を優遇した。それがそのまま勝者となった毛沢東主席の中華人民共和国に引き継がれて現在に至っている。

 

多数の軍閥は整理されて現在は5つの戦区に統合されたが、この5つの戦区はそれぞれ膨大な国有企業群や不動産や諜報機関まで所有し、独立採算でやっている。独立採算だから北京の中央政府から半独立の状態なのだ。現在の中国は5つの巨大軍閥の連合体であるとも言えるのだ。

 

その中で圧倒的に最大の勢力を誇るのが北部戦区(旧満州国)である。この北部戦区軍こそが第二次大戦で日本軍と戦い、朝鮮戦争アメリカ軍と戦い、旧ソ連やロシアの東部軍管区とも睨み合っている要の軍隊だからだ。

 

北朝鮮は、この中国北部戦区軍が朝鮮戦争アメリカ軍と戦って成立した国だから、必然的に北部戦区の傘下にあるわけだ。

 

そしてこの中国最強の北部戦区を江沢民派の張徳江が掌握しているのだ。

 

 

 

 

ご存知のとおり、習近平2013年に国家主席に就任すると同時に江沢民派の実力者を片っ端から失脚させ、逮捕し、自殺に追いやってきた。その人数はその部下たちも含めると数千人に及ぶのではないか。

 

つい先月(3月)には、江沢民の側近の曽慶紅(元国家副主席)の事情聴取がはじまった。

 

すでに曽慶紅の部下の楽大克(チベット自治区人民代表大会常務委員会副主任)は無期懲役、同じく蘇栄(全国政治協商会議副主席)は懲役13年を言い渡されている。

 

もちろん汚職や腐敗は根絶されなければならないが、これが習近平傘下の連中は放置され、江沢民派だけがやられているのだから、習近平がやってることは国家の検察権力を悪用した権力闘争以外の何物でもない。

 

 

 

逮捕されて死刑や無期懲役になるくらいなら、自殺するか、もしくは死に物狂いでクーデターに打って出た方がマシだ。

 

それで江沢民派による習近平政権に対するクーデター未遂や、習近平暗殺未遂が繰り返され、

 

江沢民派の北部戦区軍は北京の習近平政権との内戦の臨戦態勢を敷き、北朝鮮のミサイルも(核ミサイルも含めて)北京に向けて配備された。

 

急に激しくなった北朝鮮のミサイル発射は、北朝鮮が韓国や日本を威嚇しているのではない。北朝鮮の親分である江沢民派が習近平政権を威嚇しているのだ。

 

中国は核を用いた内戦に突入する危険があるのだ。

 

 

 

こういう状況で、習近平はいくらアメリカから促されても、北朝鮮に(すなわち江沢民派に)核ミサイルを放棄しろという話がつけられないのだ。

 

だから以前からアメリカに「まずアメリカと北朝鮮とで話し合ってほしい」と繰り返し投げかけているわけだ。もしアメリカの軍事力で北朝鮮を粉砕して江沢民派の力を削ぐことができれば一石二鳥だ。

 

しかし一歩間違えれば、習近平政権は中国最強の北部戦区軍を相手に内戦が勃発する。しかも北部戦区軍は北朝鮮の核ミサイル付きだ。

 

 

 

もちろんトランプ政権はそれらの事情はみんな理解している。

 

だから中国が(すなわち習近平政権が)行動できないなら、アメリカが単独で北朝鮮に対応してやってもいいよと言っているのだ。


 


そう!

 

トランプ大統領北朝鮮問題を利用して、習近平政権と江沢民派との抗争に付け入っているのだ。

 

どんなビジネスでも相手の内輪揉めに付け入って商売すれば最大の利益を引き出せる。内輪揉めしている双方を天秤にかけられるからだ。

 

トランプ大統領は前日(5日)、安倍総理に「あらゆる選択肢がある」と言ったが、これは「おれは習近平ではなく江沢民派と組むという選択肢もあるよ」と言っているようにも受け取れる。

 

 

 

そして習近平との首脳会談のさなかの一昨日(6日)、トランプ大統領はシリアの軍事施設に59発のトマホークミサイルを撃ち込んだ。

 

世界のリーダーたるアメリカのトランプ大統領化学兵器を粉砕するのは当然だが、同時に習近平政権にも江沢民派にも「おれは本気だ」ということを見せつけたのだ。

 

これにはトランプ大統領といっしょに会食をしていた習近平夫妻も、中国で固唾をのんでいた江沢民派の面々も心底ビビっただろう。

 

習近平は、宿敵江沢民派への対抗上、あるいはアメリカの軍事力で江沢民派の北朝鮮を抑えるために、アメリカからの輸入拡大や金融政策の見直しなどトランプ大統領に最大の譲歩をせざるを得なくなったと思われる。


 

 

その後(7日)、ロス商務長官が記者会見で、「貿易の問題で最も重要なのは100日計画だ。われわれの目的は中国への輸出を増やし、貿易赤字を減らすことだ」と言って自信を示した。

 

 

トランプ大統領のこの勢いが続けば、半世紀にわたって解決できなかったアメリカの巨額の貿易赤字問題が、本当に100日で解決の目途がついてしまうかもしれない。


 
 
 
 
 
ついでだが、

 

トランプ大統領習近平主席は北朝鮮問題を話し合っているにもかかわらず、真相は既述のとおり、当の北朝鮮金正恩のことなどはまったく眼中にない(笑)
 
 

 

  とりあえず強気にふるまってるけど、

 

  「おれはどうすればいいんだろう? 」 (金正恩