分断の時代を生きる(14)宇宙は邪魔者を消す
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- トランプさん (アメリカ大統領)
前回見たように、この世界はわれわれ人間の心の表現である。
この世界で起きている弱肉強食の闘争と戦争はわれわれ人類の自己中心性や欲望が映し出されたもの。
そしてけっきょくわれわれ自身が絶望し苦悩している。そして苦悩しながらも、自らの生き残りのためいまも相互に戦い続けている。
しかし宇宙の意図は違う。
聖書は日本人にはあまり馴染みがないが、世界ではキリスト教徒(23億人)やイスラム教徒(16億人)など全世界の人口の過半数が聖書に親しみ、また尊崇している。
その聖書を読むと、神(宇宙)は人間同士の主張や争いや自己満足には関係なく、宇宙の意図に反する人間をことごとく滅ぼしていく。
トランプ大統領はポピュリストである。
アメリカのマスコミはポピュリズムを「大衆迎合主義だ」と捻じ曲げてプロパガンダし、日本のマスコミもそれに従って報道しているが、事実はまったく違う。
ポピュリズムは貧しい一般大衆のための本物の大衆運動である。国富も貧しい大衆のために分配しようとする。
だから国家の富を独占して贅沢三昧をしている国際ユダヤ資本家やエスタブリッシュメントおよびその子分のマスコミとは激しく対立する。ある意味、ポピュリストはゲバラやカストロと同じ立ち位置なのだ。
ポピュリズムの精神そのものは宇宙の慈愛の精神に沿っていると思われる。
今年1月、そのポピュリストのトランプさんが大統領に就任したとき、
アメリカの支配者はデービッド・ロックフェラー氏であった。言わずと知れた国際ユダヤ資本の親分で、桁外れの億万長者である。
ロックフェラー財閥系の会社はエクソンモービル、GE、JPモルガン・チェース、GMなどなど・・・、アメリカを代表する大企業群がズラリと揃っている。
またロックフェラー財閥系のマスコミは、NBCテレビ、AP通信、ウォールストリートジャーナル、USニュース&ワールドリポートなどなど・・・。これにロスチャイルド財閥系を含めるとほとんどアメリカの全マスコミを網羅して支配している。
さらにロックフェラー氏には3人の大物番頭がいた。
1.共和党のドンであるヘンリー・キッシンジャー。
共和党の歴代大統領の指南役である。だから共和党のトランプ大統領も現在キッシンジャーの指南を受けている。
2.民主党のドンであるズビグニュー・ブレジンスキー。
民主党の歴代大統領の指南役である。だから民主党のオバマ前大統領もブレジンスキーが育てて大統領にした。ブレジンスキーとロックフェラー氏は世界の金融界を動かす日米欧三極委員会の共同代表でもあった。
ということは、大統領選で共和党が勝っても民主党が勝っても、どちらにしても新大統領は国際ユダヤ資本ロックフェラー家の影響下に置かれるわけだ。
3.さらに財界のドンであるピーター・ピーターソン。
ブラックストーングループの会長。ピーターソンはロックフェラー氏の後を継いでアメリカ政界を動かす外交問題評議会の理事長・会長であった。トランプ大統領を実務的にコントロールしているのはピーターソンの子分のシュワルツマン(ブラックストーンCEO)だと思われる。
トランプ大統領誕生とほぼ同じ時期にシュワルツマンが議長となって「大統領戦略政策フォーラム」が設立された。
主なメンバーは、
シュワルツマン(ブラックストーンCEO) 議長
ジャック・ウェルチ(GE前会長)
ジェイミー・ダイモン(JPモルガン・チェース会長)
メアリー・バーラ(GM会長)
などなど、アメリカを代表するロックフェラー系大企業のトップたちだ。
ついでの話だが、このピーターソンとシュワルツマンのブラックストーンはおれが所属する企業グループの北米のパートナーであった。そのおかげでウチのグループはリーマンショックの直前に北米の資産をすべて最高値で売り逃げた。
今年の1月15日にオックスファムが、
「世界で最も裕福な8人が保有する資産は、世界の人口の下半分36億人が保有する資産とほぼ同じである。
その8人の億万長者とは、
1位:ビル・ゲイツ(マイクロソフト)
2位:アマンシオ・オルテガ(ZARA)
3位:ウォーレン・バフェット
4位:カルロス・スリム・ヘル(携帯電話会社アメリカ・モビル)
5位:ジェフ・ベゾス(Amazon.com)
6位:マーク・ザッカーバーグ(Facebook)
7位:ラリー・エリソン(オラクル)
8位:マイケル・ブルームバーグ
の8人である。」
と発表し、マスコミがこれを喧伝した。
しかしこれはまやかしだ。これだけ読むと、いまやビルゲイツやブルームバーグなどの新興資産家が力をつけて、ロックフェラーやロスチャイルドなどの古い資産家は上位8人にも入らなかったのかと勘違いする。
じつは長者番付というのは個人資産のことだという理由付けをして、ロスチャイルド財閥やロックフェラー財閥など実際に世界を支配している巨大財閥を入れてないのだ。
だからこの8人の資産を合計しても40兆円にしかならない。世界の下半分36億人の資産合計も40兆円である。しかし副島隆彦さんの試算によるとロックフェラー財閥が支配する資産は2400兆円である。これは同財閥傘下の企業群から見ても妥当な数字だろう。
これもついでだが、ヨーロッパに本拠を置くロスチャイルド財閥に至ってはイングランド銀行やアメリカ連邦準備制度理事会を支配してポンドやドルの通貨発行権まで握っているので、無限大の資産を所有していると言える。
ようするにアメリカは、デービッド・ロックフェラー氏が率いる国際ユダヤ資本とその周りの白人エスタブリッシュメントが強大無比の支配者として半世紀にわたって君臨していた。
これが今年の1月、すなわちつい5か月前、トランプさんがアメリカ大統領に就任したときの状況である。
ところが、
ポピュリスト・トランプ新大統領は1月の大統領就任演説で、この強大な支配者に対して堂々の宣戦布告をやってのけた。
いままでワシントン(アメリカ政権)を支配してきた支配者の手から、政権をアメリカ国民に取り戻す。これからは支配者のためではなくアメリカ国民のために政治を行う。と宣言したのだ。さらに翌日には彼らが推進してきたTPPを実際に廃棄した。
それでトランプ大統領は最初からマスコミの総攻撃を喰らっている。やること為すことがみんな変人扱いされてテレビや新聞に流されているわけだ。トランプ大統領は唯一彼らの影響下にないマスコミ「ツィッターなどのネット」によって国民大衆と辛うじてつながっている。
おれはトランプ大統領就任直後の1月24日に書いたブログ「分断の時代に生きる(4)トランプ大統領の宣戦布告」で以下のように書いた。
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もちろん、トランプ政権と、国際ユダヤ資本・白人エスタブリッシュメントとの間では、いま水面下で強力なネゴシエーションが進行しているだろう。
どのあたりが両者の落としどころとなるか、
あるいは落としどころが見つからず、トランプ大統領がニクソン大統領のように罠を仕掛けられて失脚するか、ケネディ大統領のように暗殺されてしまうか。
なにしろ全米のマスコミや、マスコミにおもねる有名人、マスコミに踊らされた人権団体、大手企業、大手企業と結託する労組などが、みんなトランプ大統領の敵に回るのだ。
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いま、トランプ大統領はニクソン大統領のウォーターゲート事件と同様に、ロシアゲート事件と称する罠を仕掛けられ、失脚の危機に瀕している。
ところがところが!
ご存知のように、
本年3月20日、彼らの大親分デービッド・ロックフェラー氏が亡くなった。(101歳)
そしてつい先週の5月27日、ブレジンスキー氏も亡くなった。(89歳)
これで94歳のキッシンジャーさんが亡くなったらどうなるか?
宇宙は邪魔者を消しているのか?
それとも宇宙は彼らの老衰に任せたのか?
じつはどちらでも同じだ。
理由づけは人間が行うが、厳然とした事実を采配するのは宇宙である。
一人一人の人間がこの世界に生きる短い時間だけが問題なのではない。ゲバラは処刑されて命絶えたが、貧しい同胞たちを助たいという情熱とその精神は永遠に不滅だ。
宇宙の視点もまた永遠の時間から逆算される。
宇宙の采配する事実として、いま、一つの精神に支配された一つの時代が終わったのだ。
紆余曲折はつきものだしトランプ大統領が継続して主役であるかどうかはまだわからないが、いま、世界は新たな時代を迎えようとしている。
(つづく)