フミヤス・サンタゲバラ クラブ

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月光荘のおじさんから学んだ 「すごいこと」 NO4・・・芸術家たちを魅了する銀座の画材屋さん

 

(澤田政廣 「蓮華」  89歳の作品)

 

 

 

昨日、彫刻家・澤田政廣の生命力溢れる彫像の話を聞いて、さっそく今日、熱海の澤田政廣記念美術館に行ってきた。 

 

その作品から発する生命力、作品から感じる動きの速度、真剣勝負の迫力などいずれも圧倒的であった。とくに89歳の作品 「蓮華」 がわれわれに働きかける速度には気圧される思いすらした。澤田政廣についてはぜひまた別の機会に書いてみたい。 

 

奇遇だが、澤田政廣は月光荘おじさんの兵蔵さんと同じ1894年生まれだ。故人となられたのも澤田政廣は1988年(93歳)であり、兵蔵さんは1990年(96歳)で、明治、大正、昭和を同世代で生きた二人であった。 

 

澤田政廣は澤田政廣記念美術館が設立され、最後の力作 「大聖不動明王」 を仕上げ、三越でその記念展を開催すると、まもなく亡くなった。 

 

兵蔵さんもまた同じように、そのいのちのすべてを燃やし切って亡くなるのである。 

 

 

 

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その事件が起こったのは、じつに兵蔵さんが95歳のときである。 

 

 

 

兵蔵さんが大恩ある芸術家たちのために開店した月光荘は、戦前、新宿の一等地に100坪もの敷地を有するまでに大きくなったが、太平洋戦争の大空襲によって灰燼に帰し、兵蔵さんは再び裸一貫となった。 

 

しかし兵蔵さんは、戦後、銀座に移り、わずか3坪の小さな店で月光荘を再興する。 

 

 

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