稲盛和夫 「心。――人する力」・・生を意のまま・大学病院の深夜のラウンジよりに
今週はおれの鼻から首への気道の手術があって、木曜日から母校の大学病院に入院している。
これは半年前から決まっていたことで、ひさしぶりに病院でゆっくり読書にでも勤しもうと思っていた。
ところが、前回、5年くらい前に胆嚢の手術で入院したときとはだいぶ勝手が違う。
5年前の手術のときは痛みはやむを得ないとしても、夜はぐっすり眠れたし、口は自由なので冗談を言って医師や看護師たちを笑かしたりしてじつに楽しい入院生活だった。(→お浣腸しますよ)
ところが今回手術したのは気道の手術なので、鼻には詰め物をされ、息ができないから口喉で呼吸をするのだが、夜、寝ると手術した気道からかなりの出血があって喉に流れ込んで塞いでしまいそうになる。
喉まで塞がれれば呼吸できなくて死んでしまうので、起きて必死に口から淡と一緒に血液を吐き出す。それが10~20分おきにしなければならない。
ようするに、夜、眠れないのだ。
起きていても息が苦しくてじっとしていられない。
しかもしゃべることができない。冗談も言えない。
手術のあった金曜日の晩は一睡もできず、夜半からベッドで座ったまま血を吐きながら過ごした。
そして土曜日の晩も同じで、座ったまま明け方に意識を失って2時間ほど眠ったが、喉が詰まって跳ね起きた。
そして今日、日曜日、呼吸の苦しさに加えて寝不足で発熱と頭痛までしてきた。
そんなとき、知人の女性が稲盛和夫さんの新刊 「心。――人生を意のままにする力」 を差し入れてくれた。
稲盛さんはおれが最も尊敬する経営者。人生の大先輩だ。
言わずと知れた、京セラの創業会長、KDDIの創業会長、日本航空の再建の会長である。
とりあえず読む。
やはり稲盛さんは素晴らしい! それに面白い!
そして悟った。
おれの入院のこの酷い状況はようするに修行なのだ(笑)
そうと決まればジタバタしてもしょうがない。
寝不足で意識朦朧で息が苦しいままでよい。今夜も眠れないかもしれないが、修行なのだ。
しゃべれないし、頭痛がするが、それも修行なのだ。
写経のつもりで稲盛さんの著書 「心。――人生を意のままにする力」 をPCで夜通し打ち込み続けることにした。ふだんは時間がないので、入院中でちょうどいい。
稲盛和夫さんは禅僧や哲学者だけでなく、スピリチュアル系の人たちにも感性が合致すると思う。
ちょうど半日かかっていま「プロローグ」の部分をPCに写経し終わったので、この素晴らしい稲盛節をぜひご覧ください。