フミヤス・サンタゲバラ クラブ

人間と世界を動かしている秘密と真相を勝手に書いていきます。 このブログには実在の政財界のフィクサー、実力者、著名な実業家、メスネコなどが登場します。

分断の時代を生きる(15)同じヤツが出てくる。

 

(映画「大菩薩峠」の市川雷蔵さん)

 

 

今年の3月、人類を半世紀にわたって支配してきたデービッド・ロックフェラー氏が亡くなり、続いて先月には同氏の片腕ブレジンスキー氏も亡くなった。


 

これで94歳のキッシンジャー氏が亡くなれば、新しい時代の幕開けになるんじゃないかと前回書いたが、


 

しかし世の中はそれだけでは進まない。


 
 
 

ちょうど古典の市川雷蔵さんの映画「大菩薩峠」が暗示していた。


 

雷蔵さんが演じる主人公は、人を殺して仇討に追われる幕末の剣客、机 竜之介。竜之介は追われながらも、ときには新撰組に加わり、ときには天誅組に加わり、「頼まれて斬るのではない。殺したいから斬る」と言ってのける。


 
 

竜之介は多くの女を犯すが、とくに3人の女が竜之助の生涯に深くかかわる。


 
 

 

(机竜之介の市川雷蔵さんと中村玉緒さん)

 

 

最初の女は試合の対戦相手の妻「お浜」。

 

お浜を演じるのは中村玉緒さん。

 

お浜は御嶽山奉納試合の勝ちを夫に譲ってほしいと竜之介に頼みに行くが、逆に犯され、試合でも夫を殺され、竜之介の女にされる。

 

お浜が竜之助に愛想をつかした場面では、お浜が生まれた子供に「坊や、お前も私と一緒に死んでおくれ」と叫びながら脇差を抜いてわが子を突き殺そうとする。

 

そのときは飛び掛かった竜之介に脇差をひったくられ、畳に手を突いたお浜が血の気の引いた顔で竜之介を見上げるシーンがあるが、そのとき竜之介は無表情に脇差をサヤにおさめ、冷たく「死ぬとも生きるとも勝手にせよ」と言い放つ。けっきょく竜之介はのちにお浜を斬って江戸を去る。

 

 

            (盲目となった机竜之介)

 

 

そして竜之介は二人目の女「お豊」と出会う。

 

天誅組に加わった竜之介は大敗を喫し、藤堂藩や彦根藩に追われ、爆薬のため失明して竜神の森に逃げ込んだ。そこでお豊に助けられる。

 

この二人目の女・お豊を演じるのが同じく中村玉緒さんなのだ。

 

死んだお浜と瓜二つのお豊は、というか同じ玉緒さんが演じているのだから死んだお浜と全く同じお豊は、竜之介と一緒に逃亡し、竜之介との生活のため遊郭に身を沈める。

 

しかしやがてお豊は病に侵され、竜之介に金と手紙を託して自害して果てる。竜之助はそんなお豊の死に対して少しの動揺も見せない。

 

 

 

それから三人目の女「お銀」と出会う。

 

東海道を東に向かう竜之介はなりゆきでお大尽のひとり娘・お銀を助けて自分のものとしたのだが、



この三人目の女・お銀を演じるのもまた中村玉緒さんなのだ。



     (何度でも出てくる中村玉緒さん)
 
 

なんとも恐ろしい演出ではないか!


 

殺されても、自殺しても、また同じ女が出てくる。この展開にはゾ~ッとするような凄味がある。


 

人間はこの世に抵抗し、なんとか状況を変えようとするが、何回状況を変えても、何回でも自分の心がこの世に反映されるのだ。

 

 

 

竜之介の最後は圧巻で、盲目の竜之助はお銀の声に、お浜、お豊の面影を観る。大菩薩峠の豪雨で笛吹川が大氾濫を起こす中、お浜との間にできた息子・郁太郎を求めてさまよい、最後は大濁流に家ごと飲み込まれていく。



これはこれで机竜之介の心の中の結末なのだ。
 
 
 

雷蔵さんはおれが子供のころ世を去ったので会ったことはないが、映画で見る雷蔵さんは40歳前に癌で死ぬ運命を悟っていたようなニヒルな雰囲気がある。眠狂四郎などは彼のあと何人かの歌舞伎役者が演じているが、彼の狂四郎を観てしまうと、ふつうの男に狂四郎を演じさせてはいけないとさえ思える。



 
 

閑話休題

 

アメリカトップの国際ユダヤ資本ロックフェラー家は本家のロックフェラー4世が継ぐことになるし、世界の国際ユダヤ資本は相変わらずロスチャイルド家を頂点として世界に君臨し続けている。

 

ロックフェラー4世はおれも通訳を入れて話をしたことがあるが、もちろんデービッドさんのような権力志向の人ではない。

 

しかし、デービッド・ロックフェラー氏のようなサタンのような巨大な存在も、けっきょくは食物連鎖ピラミッドの弱肉強食の世界を生きるわれわれ人類の心の反映であるということだ。

 

われわれ人類の心の問題を解決しない限り、第2、第3のデービッド・ロックフェラー氏が、何回でも登場して、われわれ人類をゾ~ッとさせることになる。